零戦 ~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争~

太平洋戦争中、常に最前線に立ち続けた「零式艦上戦闘機」、通称「零戦(ゼロ戦)」。
圧倒的な格闘性能を武器に真珠湾攻撃を成功に導き、太平洋の島々を制空権下におさめながらも、やがてアメリカの新鋭機との戦いに敗れ、最後は「特攻」の先駆けとなっていった、当時の日本の栄光と悲劇の象徴。
元搭乗員の詳細な証言のほか、特攻隊員として戦死した搭乗員とその家族の物語をドラマで再現。
さらに超精細CGで零戦と米軍機の死闘の様子を再現するなど、零戦をあらゆる角度から描き、悲劇の戦闘機の全体像に迫ります。
零戦 ~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争~(前編) 零戦 ~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争~(後編)

零戦 ~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争~(前編)

零戦 ~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争~(後編)


日本の誇りと悲劇の象徴-零戦をあらゆる角度から描く

零戦・栄光と悲劇の軌跡 ~搭乗員の証言から~ 超精細CGで再現 米軍機との死闘 染谷将太が見つめる 搭乗員たちの軌跡


其の壱 零戦・栄光と悲劇の軌跡 ~搭乗員の証言から~

日本海軍の主力戦闘機、零戦。海軍の期待を背負って誕生し、太平洋戦争を通じて1万機以上が生産された。
スピード、航続力、格闘性能、すべてが世界水準を超え、開戦と同時に太平洋の空を席巻。その戦いぶりは今も語り継がれている。

各国航空機を凌駕する零戦の性能~最強の秘密を探る~


三上一禧

昭和15年。こう着状態に陥っていた日本と中国との3年に亘る戦争は、零戦の登場によって劇的な戦況の変化をもたらした。
長い航続距離を生かし、片道750キロの長距離飛行の末に辿り着いた重慶上空で、13機の初陣の零戦は、中国軍戦闘機27機の撃墜を報告。
1機の損害も出すことなく帰還する。


本田稔

初陣から大きな戦果を上げた零戦。長い航続力、そして抜群の運動性能。
類まれな戦闘機に、搭乗員たちは瞬く間に魅了された。


市場久一

零戦の開発段階で海軍が要求したのは、速力、航続力、格闘能力、すべてにおいて世界水準をはるかに超えた性能を持つ戦闘機。
究極の軽量化を図ることでそれを実現したのは、「天才」と呼ばれた主任設計技師、堀越二郎だった。

3年9か月の戦争中、常に最前線に立ち続けた零戦


原田要

真珠湾攻撃成功の立役者となった零戦は、その後も海軍の作戦の中心を担っていく。
開戦と同時に、海を越えて南の島々を攻略。アメリカをはじめとする連合軍の戦闘機を圧倒していった。


スタンレー・ヴェタサ

昭和17年6月。
勝利の熱狂の中にいた日本海軍を揺るがせることになる戦いが始まろうとしていた。
ミッドウェー海戦だ。アメリカ軍は、零戦の防御をかいくぐり、空母機動部隊に波状攻撃をかけた。日本はこの戦いで4隻の空母を失い、その後の作戦行動に暗い影を落とした。 しかし、アメリカの航空隊はこの戦いで惨敗していた。
攻撃に向かった120機のうち80機が零戦によって撃墜されたのだ。


本田稔

ミッドウェー海戦と同じ頃、アメリカ軍はほぼ無傷の零戦の捕獲に成功していた。
徹底的に調査された零戦は、その弱点を巧妙につくアメリカ軍の戦法により、次第に優位を失っていく。同年8月、アメリカ軍がガダルカナル島に上陸。日米双方から「搭乗員の墓場」と呼ばれた、ソロモン諸島を巡る長い消耗戦が始まった。


一木利之

ガダルカナルを巡る零戦の戦いは、10か月にわたって続いた。
ラバウルにいる航空隊の搭乗員たちにも、次第に疲労の色が見られるようになっていく。連日のように出撃が繰り返され、櫛の歯が欠けるように未帰還機が増えていった。
その補充として、戦場経験の浅い搭乗員たちが次々と送り込まれてきた。


特攻の先駆けとなった零戦

写真:笠井智一
笠井智一
昭和19年2月まで、1年6か月にわたって続いたラバウルでの壮絶な消耗戦。
ラバウルから零戦隊が撤退してからわずか8か月後、零戦は爆弾を抱える特攻兵器に姿を変える。
出撃を命じられた搭乗員のほとんどが、二十歳前後の若者たちだった。
写真:角田和男
角田和男

零戦の根城・ラバウル航空隊

其の弐 超精細CGで再現 米軍機との死闘

零戦は、その類まれな性能と熟練搭乗員の技量により、戦争序盤の戦いを優位に進めていたが、アメリカ軍の必死の研究により
弱点を暴かれ、戦争中盤から後半にかけては次第に敗色が濃くなっていく。
番組では、零戦とアメリカ軍機の死闘の様子を、超精細CGで再現。若き搭乗員たちは「修羅の空」でいかに戦ったのか。

空中戦其ノ壱「ひねりこみ」

熟練の零戦搭乗員の多くが身につけていた操縦術のひとつ。ミサイルのない時代、空中戦において敵機を撃ち落とすほとんど唯一の手段は、搭載機銃による銃撃であった。その際、空中戦を優位に進めるセオリーのひとつが、敵の背後に回り込むことだった。「ひねりこみ」とは、急上昇し、失速する直前に機体を反転させ、旋回半径を最小にして素早く敵の背後に回りこむ戦法のことである。

コマ撮り「ひねりこみ」
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空中戦其ノ弐「サッチ・ウィーブ」

アメリカ海軍のサッチ少佐が編み出した戦法。2機編隊を組み、常に1機の零戦に対して複数であたる。仮に1機が零戦に追われても、残る1機が常に零戦を優位から攻撃できるよう、S字を描くように飛行し互いを援護するというもの。
緊密な連携を必要とするため、厳しい訓練が必要とされたが、実際にグラマンに撃墜された零戦の中には、このサッチウィーブにより撃ち落とされたと考えられる者もいる。

コマ撮り「サッチ・ウィーブ」
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空中戦其ノ参「グラマンF6F戦」

徹底的な軽量化を実現するため、零戦の装甲が極限まで削られたのに対し、アメリカ軍は搭乗員を守るための分厚い装甲や自動消火装置などを備えた、大馬力の新型戦闘機を次々と戦場に送りだした。このため、アメリカ軍機がなかなか撃墜されなかったのに対し、防弾が脆弱な零戦はすぐに火を噴き、多くの搭乗員が戦死していった。

コマ撮り「グラマンF6F戦」
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其の参 俳優・染谷将太が見つめる 搭乗員たちの軌跡

大空に憧れ、青春を燃やした多くの若者たち。彼らが自らの命を賭けた、零戦。搭乗員たちは、何を思って空を目指し、
何のために戦ったのか。戦場の空で、生と死を見つめた搭乗員たちの心の軌跡を、俳優の染谷将太が追った。

写真:染谷将太

染谷が訪れたのは、零戦の激戦地、ラバウル。ラバウル東飛行場跡の片隅に、朽ち果てた零戦が残されていた。
零戦のエンジンだけが、かろうじて元の形を留めていた。

今回新たに、海中に沈む零戦を発見した。岸からわずか300メートル。水深4メートルの海底に沈む零戦。
不時着水した時の衝撃か、胴体が2つに折れていた。操縦席には、横から撃たれ、銃弾が貫通したような跡が残っている。
この搭乗員は、どんな最期を遂げたのだろう。

ドキュメンタリードラマで追う若き特攻隊員の運命
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