坂口安吾は「堕落論」の文化論版ともいえる「日本文化私観」でブルーノ・タウトの日本文化論を徹底的に批判する。タウトが伝統美の象徴として持ち出す桂離宮などは私たちの生活から遊離したものであり観念の遊戯にすぎない。今現在を生きているために欠かせない実用的なものこそ第一であり、その中にこそ真の美は生まれる、と安吾は説く。何の権威にも頼らない、暮らしに根ざした文化や美の復権を訴えるのだ。
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