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大河ドラマ「天地人」 特集Vol.1

来春1月からスタートする大河ドラマ「天地人」。妻夫木聡さんは、初出演のNHKドラマが大河の主演という大役となりました。妻夫木さんが演じる直江兼続は戦国時代屈指の知将。武道にたけ、忠義に厚く、歴史ファンには大変人気のある武将です。史実に基づいた時代劇を演じるときの苦労は?共演者たちとの息の合わせ方は? 妻夫木さんと、兼続の主君・上杉景勝役の北村一輝さんに撮影現場の雰囲気などを聞かせていただきました。

日本の─信・義・愛─を魅せる「天地人」“人”を信じ、命をかける。若き武将たちは美しかった

時は戦国時代、
兜の正面に『愛』の一字を掲げる武将がいた。
その名は直江兼続。
下克上の乱世に“利を捨て義を取る”、
現代人が忘れかけている「日本人の品格」を貫き通した
武将・兼続の生きざまは、今、日本人に何を語りかけるのか──。
兼続役の妻夫木聡さんと、
兼続とは深い絆と信頼で結ばれた主君・上杉景勝役の
北村一輝さんに「天地人」への意気込みと役作り、
撮影のエピソードなどを伺いました。

実際の上田衆より結束が固い?
大河の主役が決まったときの気持ちは?
妻夫木:意外と何も感じなかったんですよ。「あっ、きちゃった」みたいな(笑)。ポカーンとしちゃって。実感としては、自分に対するうれしさより、家族の顔が浮かびました。僕をここまでにしてくれたことへの感謝の気持ちですね。初めて家族孝行ができるなって。本当に喜んでくれて、じいちゃんなんて、初めてご祝儀をくれましたから(笑)。
撮影現場の雰囲気は?
妻夫木:北村一輝さんが兄貴的な立場でまとめてくれていて、コミュニケーションはとれてますね。よく食事にも誘ってくれます。上田衆はそれぞれが役と同じようなキャラというか、親しみやすい人たちばかりなんです。北村さんも何かのインタビューで「実際の上田衆より、このメンバーはもっと結束があります」って答えていました。その通りだなって。集まりすぎるくらい集まって、食事したり、飲んだりしてますから(笑)。ドラマでも仲間としての思いの深さが大切な設定なので、さらに一致団結していきたいですね。

北村さんはみんなを引っ張る兄貴的存在なのですね。ストイックな役者のオーラを放つような北村さんですが、実は、面倒見のいい盛り上げ係?

現場の雰囲気と、仲間としての妻夫木さんは?
北村:すごく話しやすい現場で、妻夫木くんはじめ上田衆は本当に普段も仲良くて、兼続の人間性がよりよく見えるためにはどう動こうとか、芝居の話し合いもよくしています。俳優っていうのは、けっこう我が強くなる仕事なんですけど、僕たちが上田衆になっちゃってるみたいに、自然に協力し合って作っています。
兼続が主役なので、立てるように?
北村:そうしようと思わせる妻夫木くんの人間性があるからでしょうね。ドラマを通してみると兼続がとてもさわやかに見えると思うんですよね。それは妻夫木くん自身が持っている人間性ですね。彼の素直さがよく出ていると思います。
ドラマの中でも、外でも、北村さんと妻夫木さんはとてもいい関係みたいですね?
妻夫木:フィーリングがすごく合うというか・・・、僕は、心と心が通じ合わないと芝居って成立しないものだと思っているんです。景勝と兼続って、言葉がなくてもお互いにわかり合える心の深い結びつきがあると思うんです。それと同じように、北村さんに対しては詳しく話し合わなくても、なんかうまくできるというか。前世で何かあったんじゃないかっていうくらい(笑)。ぐっと気持ちが入ってできる。それはすごく感じます。

一方、もちろん、北村さんは現場の雰囲気に気を配るばかりではありません。北村さんの演じる上杉景勝は兼続にとっては大切な存在。さて、どんな人物なのでしょう。どんな役でもこなしてしまう北村さんの景勝観を伺ってみると…。

動かず、語らず─北村一輝の演技に注目!
景勝に対する北村さん流の解釈は?
北村:景勝は本当に難しいですね(笑)。景勝に関する資料は、今書店に並ぶもの、図書館にあるもの、インターネットで集められるものと、一通り目を通しました。でも、今回演じるにあたっては、そういった史実はいったん引き出しにしまおうと思っています。考えたんですよ、歴史物をやるときに、僕は景勝を再現するのか、それともドラマの登場人物を演じるのかと。それで、これは教養番組ではなく、やっぱりドラマなので、番組を見ている人が、景勝は人間的にこういう部分もあったのかと興味深く感じてもらえるように演じたいと思ったんです。「天地人」は、景勝の人物像を優しく描いていると思います。兼続と心を通わせるようになったり、臣下が彼に集まってきたり、ドラマが展開して行くうえで、そういった面が必要ですからね。また、景勝は寡黙。黙っているだけではドラマにならないので、脚本とディレクターが演出してくださることをまず素直にやっていくなかで、これから景勝の色々な面を表現していきたいですね。
「天地人」の景勝は寡黙なんですか?
北村:寡黙なだけでなく、あまり動かない。まぁ、ここのところは撮影中ほとんどじっとしているかな…。2行セリフしゃべると、なんかすごい今日はセリフあったなって(笑)。最初のほうはね、ちょっとコミカルですよ。ここまでやるかっていうくらい。
景勝と兼続は、多くの若い武将に慕われますよね。
北村:今回のドラマで、全体を通して重点を置いているのは、まわりとの関係性ですね。仲間との信頼、“義”という言葉の中に、仁義、礼儀、いろいろな義があり、そういうものを仲間たちとの間で持てるか。それって、今の時代、失われつつあるものだと思うんですね。それをドラマを通してみんなで作っていけたらな、という思いはあります。
妻夫木さんにとって、兼続のここを見てほしいというところは?
妻夫木:これは「天地人」の見どころでもあると思うんですが、兼続が成長していくさまを見てもらうことでしょうか。最初から出来上がった人間なんていないと思うし、僕自身も今、兼続と一緒に成長していると感じています。「天地人」の魅力は“人”だと思います。人であることの美しさとは何なのか。それを僕自身も学びながら伝えていきたいですね。また、年をとった役の経験がないので、40代、50代をどうやって自分の中から引き出せるのかっていうところを今から楽しみにしています。逆に兼続に期待していると言うか…。兼続を通してその年代を経験して、今後の自分に生かせればいいなって思います。

妻夫木さんが中年に?……まったく想像できませんが、撮影の初期段階から兼続に素直に入り込んで、役に挑んでいる様子が言葉のはしばしから伝わります。一緒に苦しみ、一緒に笑い、そして兼続らしく年齢を重ねていく姿を見せてくれそうです。

最後に、今までの大河ドラマの中でNHKオンデマンドで見てみたい作品はありますか?
妻夫木:「信長KING OF ZIPANGU」(1992年放送)です。信長って非情な男というイメージが強いと思うんですけど、平和を取り戻すために非情にならなければならないっていうところが、すごく心に残っていて。でも、あまりにもガキのころだったんで……。また見てみたいです。

北村:うちの家族はみんな歴史が好きで、家族でよく大河ドラマは見ていました。一番印象に残っているのは「おんな太閤記」(1981年放送)ですね。一回も欠かさず見ましたからね。小学校6年ぐらいのころかな…。
どうもありがとうございました。「天地人」期待しています!

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